「神菜がここにいるのはね……神菜が柊木栞として、この学園に編入していたからなんだよ。」

 翔葉さんにもバレてしまった今、天さんが改めてそう口にした。

「て、天さんっ……!」

 そ、そんな改まって言ったら余計に……!

 だけどもう、この姿を見られれば言い逃れなんかできるはずがない。

 言い訳なんか無謀だし、曖昧に返したところで意味がないから。

 バレるのはこれで三回目。

 翔葉さんもいるから実質四回かもしれないけど、流石にこの状況はまずすぎる。

 それなのに天さんは、にこにこな笑顔でこう言い放った。

「あはは、別に小鳥遊にバレたところで困らないでしょ?きっと小鳥遊は黙っててくれるよ。」

「そ、そういう問題じゃありませんっ……!」

 確かに、翔葉さんも良い人だから黙ってくれると思うけど……それとこれとは別っ!

 でも……翔葉さんのことも騙していたから、ちゃんと謝らないといけない。

「翔葉さん、今まで黙っていてごめんなさいっ……!」

 翔葉さんの元に近づき、謝罪の言葉を口にする。