曖昧な新さんの答えにもやっとしたけど、私が聞くことでもない。

 聞かれたくないことかもしれないし、新さんが言わないなら私が言う必要ないよね……。

 そう思う事にして、どうすればドキドキを抑えられるかを考え始めた。



 と、とりあえず乗り切ったっ……。

 一日が無事に終わり、魔術師仕事の最中にほっと安堵の息を吐いた。

 学校で新さんとの出来事をできるだけ思い出さないように頑張れたし、みんなにも不思議がられずに生活することができた。

 ま、まぁ、みんなが気付いているかは分かんないけど……。

 勘の良い三人なら気付きそうだから、今日はずっとヒヤヒヤしていた。

 だから、心の底からほっとしている。

 良かった……学園生活にも支障が出たらどうしようかと……。

 ぼんやりとそう考えながらも、きちんと仕事をこなしていく。

 だけどその最中に、ある違和感を覚えた。

 ……あれ?どういう事……?

 この前まではこんな疑問を抱かなかったけど、今日は確実にいつもと違うところがあった。