「そうそう!ここまで来れたのは柊木さんのおかげなんだから、気にしないで!」

「あたしたちは優勝とか狙ってなかったし、柊木さんと出席できて良かったよっ!」

 女の子たちは口々にそう言って、にっこりと笑顔を浮かべてくれる。

 その様子に、思わず胸の辺りがジーンとなってしまった。

 編入した時と比べると、私も大分皆さんと仲良くなれていると思う。

 最近は少しずつだけど、女の子たちと話す事も増えたからすっごく幸せ。

 でもまた、足が痛み始めて顔を歪めてしまう。

 こ、これ……保健室に行ったほうが良いかな。

 さっきの比にならないくらいの痛さで、涙も滲みかける。

 だけどこれくらいで音をあげちゃダメだと思い、慌てて笑顔を取り繕った。

「み、みんな……私、そろそろ本部に戻らなきゃいけないから……。」

 私はみんなにそう言って、急いで踵を返して本部へと向かう。

 これくらい、私には平気……。

 半ば自分自身に言い聞かせるように心の中で唱え、一旦その場で深呼吸する。

 でもやっぱり、それだけじゃ変わらなくて大きなため息を零してしまった。