恋と、嘘と、憂鬱と。


緑葉谷高校の生徒でもピアス開けてる人とかいるんだ…。

進学校っていうから真面目な人しかいないのかって思ったけど、そういうわけでもないのかな?


と、考えていると


「2組ね。2組はそこの正面玄関から向かって右側だよ」


黒髪眼鏡の先輩は爽やかな笑みを浮かべ、親切に教えてくれた。


「あ、ありがとうございます」


ペコリと頭を下げ、お礼を述べた私はそのまま教えてもらった方向に向かおうと足を進めようとした、その時。


「あ!あと、君、色々顔に出てたから気をつけたほうがいいよ?素直なんだろうけど…ここ見すぎ」


そう言って先輩は、クスクス笑いながら自分の耳を指さした。


「…!!…す、すみませんでした!」


先輩の言わんとすることを察し、私は今度は更に深く頭を下げ、足早にその場を後にする。


…うわぁ。恥ずかしい。私、そんなにジロジロ見ちゃってたのかな。
そりゃ、先輩も気分悪いよね…。笑ってたし、怒ってる感じじゃなかったけど…次から気をつけないと。