「ほら、見て〜!遥奈先輩の手作りなんだって」

そう言って、満面の笑みを浮かべる真凛ちゃんは私に机の上に置かれた可愛い箱の中身を見せてくれた。

「え…!遥奈先輩の手作りなんですか?」

私が驚くのも無理はない。

箱の中には可愛いキャラクターのクッキーやら、美味しそうなスコーンがぎっしり入っていて…。

しかも、どれもお店で売られてもおかしくないくらいの出来栄えだ。

「えへへ。お菓子作りが趣味なんだ〜。二人が天文部に入ってくれて嬉しかったからちょっと作りすぎちゃったんだけど」

照れたように微笑む遥奈先輩に、改めて私は感心してしまう。


…本当に、遥奈先輩ってなんでもできるのね。逆に苦手なことってあるのかな…。