「ふふっ。依里にはもっと俺に溺れてもらわないとね…。 俺が依里にどこまでも溺れているように」 そう話す晴人さんが、獣が獲物を捕らえるときのようなギラついた目をしていることは 顔を逸らしていた依里には見えていなかった。 別荘に着くと、そこは想像していたよりも大きくて立派な家だった。 「す、すごいですね…」 「そうかな。気に入ってくれたら嬉しいんだけど…」