「あっ…、い、いえ。結構です」 「遠慮しなくていいよ。すぐ帰って来るから」 晴人さんは、私の頭を撫でると出かけていった。 「お願いだから、優しくしないで…っ」 一時の優しさほど、残酷なものはないのだから。 部屋の中に入り、これからのことを考える。 ダメだ。一刻も早く離れないと。