彼女は俺のことを完璧だと言う。 だが、俺なんて彼女がいなければ何の面白みもない人間だ。 彼女がいるから心置きなく笑ってられるし、 仕事一色だった俺の人生が彩られたのも彼女がいてこそ。 彼女がいなければ、彼女でなければ俺は…。 俺が心の中で思っていたことを言っても、彼女は引くどころか嬉しそうに微笑んでいた。 こんな重い男を受け入れてくれるのは彼女くらいだ。 ーーあぁ可哀想に、俺なんかに捕まってしまって。 もう彼女の逃げ道はない。俺と一生を共にする以外、選択肢はないんだ。