「結婚できない……私たちは血縁者……」 「そうだ、目を覚ませ美優!」 弟の言葉を聞いて、現実に引き戻される。 「だよね……」 家族で血縁者、そんなの分かってる。 弟に恋心を持ったらダメなんだって、何度も自分自身の心の中で葛藤したの。 でも、溢れ出る好きな思いを押し殺すことなんてできないよ。 長い我慢が蓄積されて、本心を弟にぶつけてしまった。 ダメだって分かってるのに…… 本当の気持ちを言葉に出したしら、後戻りできないんだって…… 「ごめんなさい優介、私は姉として最低ね……」