一期一会。−1−

嫌に思われるのだって、当然だよね。

わがままばっかで、ごめん。

…でも、でもね。

それくらい、ソウ君が、大切で、
大好きなんだよ。

「…ごめん。 

 いきなり驚いたよな。

 でも、俺は何時でも王蝶に安全で
 いてほしいんだよ。

 いつも守ってやれるわけじゃないから」

優しく笑いながら言うソウ君。

私のばか。

一瞬でも見放されたなんて思ってしまいかけた私は、馬鹿なんじゃないかな。

泣けるほど、嬉しいんだけどぉ。

『…ソウ君』

そうだったの?

「最近仕事が忙しくてな。

 もしものことがあったら、困るから。

 葵なら俺の管轄下だし、
 強いから任せられるかなって思った」