一期一会。−1−

うっすら芽生える暗い気持ちの若葉を、
心のハサミで切り取り、ゴミ箱へイン。

今はそんな感傷に浸りたい気分じゃないんでね。

「結構仲良くなってんだな」

私と氷室さんを交互に見ながら、
目を丸くしたソウ君。

はぁ?何言ってんの?

誰と誰が仲良くなったって?

「はぁ、疲れた。

 王蝶ちょっとスペース空けろ
 あと、いつもの頼んでくれ」

ソウ君は、軽く笑いながら私の隣に座る。

仲良くなってるわけないじゃん。

私は別に氷室さんと仲良くしてるつもりも
ないし、必要もないのに。

ソウ君の言葉にむっとしながらも、
口答えせずに、言われた通りにする。

『はーい。

 あのー、サワービール一本ください』

「OK、サワービール一本入りました!」