一期一会。−1−

良いこと思いついたかも!

足元に転がる空き缶を見つけて、
目を光らせる。

アレを使えばいけるかも!

名付けて《ラッキー大作戦》!

…って、私ネーミングセンスなさすぎ!

うまくいかなかったら、最悪刺されるか
私がこの男を直接ボコすかなんだけど。

もう諦めて、この状態から脱却しよ。

連れ去られるのが一番最悪なんでね。

ナイフ男とイケメンの睨み合いが続く
最中私は作戦を実行する。

やれるだけ、やっちゃえ!

男が大きく後ずさったタイミングを狙い、
何かに引っかかったふりをして、後ろ向きに身体を傾けて体重をのせる。

『きゃあっ!』

わぁ!自分で声出しといて、キモすぎる。

すると、男も都合よく態勢を崩す。

「うぉっ!?」

その瞬間、男の足がよろけて空き缶の上に
のり、

ツルーンと漫画並みの音がして、

ドシーンと男が私から離れて地面に
仰向けに倒れた。

その時、ナイフが当たりそうになったが、
さりげなく避ける。

音がして3秒後、ノック・アウトした
ようで男は白目を剥き、気絶していた。