一期一会。−1−

カッコイイ上に強いわ。

私と互角くらいはありそう!

数分もかからずに四人中三人を倒し終えた
イケメンは、涼しい顔で頬についた返り血
を拭く。

ホラー映画みたい!怖い!

救けられてるはずなのに、画が怖すぎて
素直に喜べない!

イケメンの目が、ゆっくりと私とナイフ男に向けられる。

その際、パチッと目があってしまう。

逸らそうかとも思ったが、真摯に
見つめられ、逸らせずにいた。

うーん、これは非常にマズい事態では?

大人しくしていたら、この先どうなるだろうか?

もしも、ナイフ男が殺られて、イケメンに
助けられたとしたら…。

もしも、このイケメンが私の正体を
知っているのだとしたら…。

私とイケメンとの関係も疑われるし、
彩羽としての自分も狙われるきっかけに
なり、














ー恐らく、私の身バレする時期が早まる。