一期一会。−1−

そんなことになったら、私の生活諸共
破滅するわ!

…でも、正直、誰もいないこの状況で
助けなんて来ないよなぁ…。

人よけ完璧だし、無人だし。

半ば諦めて、倒すかと身バレ覚悟で
戦おうと決心した矢先。

「ねぇ、アンタら。
 朝から何してんの?」

「あぁん?」

「何だてめぇ!」

救世主が現れたかと思ったのに。

目の前にいるはずのない、てか、いて
欲しくない人物が立っていた。

げっ、こ、この声は…!

「…青火高校の縄張りで何してんだ、
 って聞いてんの」

何もかも夢であってほしい。

(うわぁあああ!)

思いっきり心の中で動揺。

真っ黒いオーラ、つまり殺気をチラつかせ
ながら笑顔で凄んでくるイケメンは、
恐らくこの前夜に出会った人。

ここで、出会ってしまうとは夢にも
思わなかったよ。

濡羽色の髪に整いすぎて怖い顔のイケメン
が私とDragの面々の前に立ち塞がる。