一期一会。−1−

ほんとは、大好きなんじゃん。

私は、傷つきあった、傷つけあった
二人を潤んだ目で見ていた。

何この、超絶青春ストーリー展開。

…めちゃくちゃいい話じゃないっ。

「…っ、葵!

 お前…それもっと早く言えよぉ!」

マジで、思う。

「何で泣くんだよ、時雨」

間違いなくアンタのせい。
  
素直じゃない来宮さんが、顔をグシャグシャにして号泣してる。

これは、泣けるわな。

憎んでるのが、愛の裏返しだったんだよね。

歪みきってるけど、それだけ大事で大好き
だったということの証明。

泣いているのに、嬉しそうな顔してるん
だもん。

泣かせた本人の氷室さんは、呆れ顔だし。

実は満更でもないんじゃないの、氷室さん
だって。

どいつもこいつもツンデレか。

それから来宮さんは、泣きながら私を利用して復讐しようとしたこと、愛さんを
巻き込んで傷つけたことを詫た。

「ごめん…っ、ごめんなさい!」

…この人は、きっと、もう誰のことも悪意で傷つけたりしない。