だって、それを条件にソウ君の側にいさ
せてもらってるから。

少しでも強くなりたくて、
ソウ君の役に立ちたくて“王蝶”になる
って決めたんだ。

ソウ君の強さに、ひどく憧れて。

弱虫な自分を、やめたくて。

…だけど、もし、もしも。

私の正体がバレたその時は。

…私は、また居場所を失うんだな。

施設に行ったときとおんなじ。

きっと、辛くて寂しくて、耐えられなく
なる。

“王蝶”としての活動は、とても大変だし、
時には命懸け。

それでも、何だかんだ大事だし、
ソウ君は私にとって、恩人であり、
大切な人。

たとえ、期限があったとしても。

…ずっと、ソウ君の側にいたい。

“守る”と力強く言ったソウ君に、
私はフードを被ったまま頬を緩ませる。

誰も私のことなんか知らなくてもいい。

ただ大切な人の側にいられるなら、
それでいい。

何があっても、私は“王蝶”でい続けたいし、
そのプライドを失わない。














 
ー…そう誓った、秋のこと。