一期一会。−1−

「…お前、隙だらけだな」

呆れ顔の白鷺さん。

『!?』

理解するのに時間は然程かからなかった。

…なっ、二度目だと!

うわぁあ、何なのこの悪魔達は!

私の心臓を丸ごと破壊するつもりか!?

「早く呼べよ」

『…っ、二回目…』

「は?」

顔が茹でダコみたいに赤く染まり、
口をパクパクさせて、わななく私に
白鷺さんは不機嫌になる。

「…アイツ、お前にキスしたの?」

恐ろしく、声が低かった。

あっ。

ば、バレた!

今の発言かなり不味くないか!?

後悔しても遅くて、「へぇ、そう」と
意地悪な顔をする彼。

あわわわ、と血の気が引く私を
逃すまいと力を入れた。

「…やっぱり、アイツ殺そう」

殺害予告!?

デス・ゲームの開幕!?

悪いこと言わないから逃げて来宮さん!

「今の消毒な。
 今度は普通にキスする」

『…ぇ』

“普通にキスする”って、何っ!?