授業とテスト以外で数字を見たくないけど後で呼び出されたり、ソウ君にチクられたら嫌だし。

シャーペンを手に取った私に頼人は
「148ページだよ」と親切に教えてくれた。

あざーす。

ページをめくり、眺めること数分。

ノートにサラサラと答えを書き並べていく。

応用ってほどじゃないし、いけそう。

「早っ」

『………』

全集中でした結果、2、3分で終わって、
集中力が途切れた。

はぁー、一年分使い果たしたかも…。

疲れるなぁ。

がんばった分、授業聞き流そう。

「凄いね…、勉強得意なの?」

ポカーンと呆気にとられていた頼人は、
尋ねてきた。

得意かって?

んー。

首をひねって、『別に…?』と返した。

テストではいつも上位だけど、あんまり
気にしたことがない。

「成績良さそうだね、高校はどこ行くの?」

出ました、お決まりの進路トーク。

緩やかな会話、世界は平和だ。