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葵と俺は、幼なじみだった。

あともう一人、愛という可愛い小動物系の
女の子とも。

小学生の頃に出会って、それからずっと、
一緒に行動してきた。

ー「おれ、氷室葵、よろしく」

ー『来宮時雨!よろしくな!』

葵は、あまり笑いはしないが、
意外とよく喋る奴で、一緒にいて飽きな
かった。

ー「愛も入れて」

愛は、葵を兄みたいに慕っていた。

…まぁ、同級生なんだけど。

そして、俺にも人懐こい笑みを浮かべて、
寄ってきてくれた。

関係は、中学まで続いた。

ー『葵ー、数学教えて』

ー「また?めんどい」

ー『そこを何とか!』

ー「葵ぃ、英語でわかんないところが
  あるの!教えて〜」

ー「いいよ」

ー『おい!』

葵は、愛にはとりわけ甘かった。

軽口を叩き合いながら、日々を過ごして
いた。