一期一会。−1−

白鷺さんは、どこ吹く風と聞き流していた。

…何だか、弄ばれてる気分…。

「ところで、彩羽。
 アンタ、日下壮太に囲われてるん
 だって?」

急な話題転換にびびる。

しかも。

『…えっ?』

囲う、というワードに反応しかけた。

た、確かに隠されてますけど??

いきなり、その話もってくるか!?

デリケートすぎない?

「葵から聞いたけど。
 日下組の若頭が保護者って、
 色々と大変なんじゃねぇの?」

……く、さか…ぐみ?

組って、組って、あの暴力団のこと!?

確か日下組って、この街を裏支配してる
とか何とかニュースで言ってた、あの!?

そして、その、若頭が…ソウ君?

言われたことが、一瞬理解できなくて。

…否、理解したくなくて。

息を呑んでいた。

『日下組?』

嘘でしょ、と聞き返すと、白鷺さんは
事の深刻さに気付いたらしく、
“しまった”という顔をした。