一期一会。−1−

トボトボと歩いていた私は、ボヤーっと
思考に耽る。

進路といい、“王蝶”のことといい、
何一つはっきりしないなぁ。

私は、これからどう生きていこう。

いつまでも、今のままではいれないことは
確かなのに。

迷う以前に、梶を失った船人みたいに
徒広い海の中にいるみたいだった。

何の未来も見えてこない。

こんなこと、グルグル考えてたって、
仕方ないんだけどね。

時間の無駄だって、わかってるんだよ。

前に進むには、ちゃんと向き合って、
いかないといけないって。

でも。

でもね。

私、まだまだ子供だから。

正直になりきれなければ、藻掻いて、
足掻くことしかできないんだ。

正しい生き方も、正しい乗り越え方も、
全然わからない。

…もー、やだやだ、面倒だよ。