一期一会。−1−

ー「怖いか?
  …って、え…」

身長が高いソウ君(当時高校生)は、
私の目線に合わせて腰をかがめる。

そして、私をじっと見つめる目が、
見る見るうちに、見開かれていく。

ー「…そんな」

?どうしたんだろう?

動揺していたのも数秒のことで、無理矢理
切り替えようと不自然に話を変えてくる。

ー「ま、まぁいい。
  ここにいたら、変な輩に絡まれる
  から、子供は家に帰れ」

腰に手を当てて、注意するお兄さんに、
私は、思わずかっとして、言い返した。

私に、帰る場所なんて、あってないような
ものだから。

「帰りたくない…っ!
 私は、あんなところにいたくない!」

皆、私の無表情を気持ち悪いと罵る。

私のことを、ちゃんと見てくれる人は、
一人もいなかった。