一期一会。−1−

やはり、王蝶は彩羽ちゃんだった。

『…っ、彩羽ちゃん!』

間違いのない真実に、驚くしかない。

いや、驚くでしょ!?

可愛い女神が、喧嘩最強だよ!?

どんなギャップも超えられないでしょ!

変装がないなら、正体なんて一生わから
ないよね!

夢って言われたほうが納得できる自信が
ある。

口元しか見えない彩羽ちゃんは、
驚きのあまり絶句した僕をよそに
話を進めていく。

「…隠しててすみません。

 私には、昼と夜の2つの顔があります。

 そう、あなたでいう、男と女みたいな。

『…う、うん』

 そこの人(葵)は、私の知り合いで
 同じ師の弟子ってだけです。

 “王蝶”の姿は、他言無用なので、
 お忘れなきよう」

ゲホゲホと咳込み続けている葵を、
彩羽ちゃんはひとにらみしているよう
だった。

…これが、彩羽ちゃんの秘密。