一期一会。−1−

気に入られなくて、殺られたらどうしよ。

だって正体隠してるんでしょ?!

トップシークレットみたいなもんだよ!

いつか消されるんじゃないかと、
気が気じゃない。

葵はともかく、一介の僕が知っていい
ことじゃないと思う。

今すぐに、記憶を消したい。

テーブル席に葵と並んで座る。

落ち着けなくてソワソワしていたら、
葵が他人事みたいに笑っていた。

誰のせいだと思ってるの??

「はは、桃李びびってんの?
 心配しなくても、王蝶、口悪い割に
 いい子だから。
 取って食いやしないって」

脳天気すぎるだろ!

『そ、そんなこと言われたって
 不安になるでしょ!
 あの王蝶が実在してるなんて!』

当然の心理だと思います!

葵のバカにした反応がムカついて、
噛みつく。

すると、ふっと気配がして、僕達の前に
誰かが腰を下ろした。