一期一会。−1−

バー“terrace”は、落ち着く雰囲気があり、
意外と気に入った。

へー、こんなところがあったんだ。

街の一角にある普通のバーに見えるが、
結構色々な人が集まるらしい。

一般人から、有名人、またはセレブなど。

だけど、今晩は営業中なのに、店内には
人がいなかった。

不思議がる僕に葵は、サラッと言った。

「貸し切りだよ」

平然と言う葵に、目玉が飛び出そうになる。

『貸し切り?!』

誰がしたの?!王蝶!?

人がいないのも当然だった。

「いらっしゃいませ!」

店員らしい若い大学生くらいの女の子が
挨拶とともに出迎えてくれた。

アルバイトなのかな。

元気ハツラツとして、かわいい子だった。

彩羽ちゃんとはタイプが違うかわいさ。

「おじゃまするね」

『…どうも』