一期一会。−1−

『ねぇ、他にメンバーはいる?』

「…知、らねぇよ」

メンバー、といった時点でピクッと肩を揺らした男に気付いた私は、追い打ちをかける。

ぎゅっ、と足の力を強めて、もう一度問う。

素直に答えたほうが身のためだよ?

『…いる、よね?』

足で踏まれた男の頭が地面にめり込みそうになるほどになる。

「ゔっ、ぁ…い、言えない!

言ったら、…こ、ろされる!」