だけど、面倒くさい展開がどんなに
嫌でも、避けたくても、俺は彩羽ちゃんと
関わらずにはいられない。

…壮太さんから、守れって言われたのも
あるけど。

何より、俺が彼女といたいから。

ー「ぜひ俺の姫になってくれない?」

ー『えっと、無理です…』

あの日、彩羽ちゃんの姿と出会って口に
した少女漫画ばりの激甘セリフ。

恐らく、あれが世で言う黒歴史というものだ。

…前の自分からは想像できないし、
今思い出しても恥ずかしくて死ねるレベル
だけど。

それくらい、彩羽ちゃんに骨抜きに
されちゃったってことなんだ。