継母に永遠の眠りの呪いを掛けられましたが、解呪の力を持つ婚約者が訪れることなく二百年の月日が流れて、自力で目覚めた姫は私です。







 運命の人が来てくれた。

 ううん。ずっと傍に居てくれた。





「ずっと傍にいてくれてありがとう」


「俺のお姫様だからな。それくらいお安い御用だ」





 額にキスされて、今更ながらベッドに押し倒されて身動きが取れないことに気付く。

 どうやら私の考えを見抜いたのか、アーモスは勝ち誇った笑みを浮かべた。



「可愛い顔、もっと見せて」



 首筋についばむように口づけられ、乱れる息をはいて熱を逃がすことしかできない。

 そうしてまたやってきた唇の温もりは先ほどよりも、強くて絡み合う。

 求めていた人の温もりと、傍に居てくれた人の想いが溶け合っては染み込んでいく。

 息が乱れるほどの激しい強引なキスに、もう体はいうことを聞いてくれなくなった。