「お、かえりなさい」
「ただいま」
黒須がバルコニーの照明を点けた。その瞬間はっきりと姿が見える。
朝見た、チャコールグレーの上着もベストもなく、ネクタイも外し、ワイシャツの二番目のボタンまでが外れていた。
ちらりと見えた鎖骨がセクシーというか、少しだけ目のやり場に困る。男性らしい首元にもときめいてしまう。
同居して今日で8日目。家での着崩した黒須の姿にまだ慣れない。
「早かったんだね」
ドキドキしているのを隠すように話しかけた。
「偶にはね」
黒須がテーブルの上に白いレジ袋を置き、私の隣の椅子に腰かけた。
長い足を組んで座る姿は絵になるというか、カッコイイ。
「春音も飲む?」
骨ばった長い指がレジ袋から缶ビールを取り出した。
「うん」
頷くと、はいって缶ビールをくれた。受け取る時に指先が少しだけ触れて、また鼓動が早くなった。意識しないようにしたいけど、黒須が近くにいると、普段よりも感覚のセンサーが強くなってしまう。
渡された黒い缶のビールはバーでも扱っているギネスの黒ビールだった。
黒いビールがあるっていう事をBlue&Devilに入ってから知った。普通のビールよりもこっちが好きになった。
まさか好みを知っていてくれたの?
黒須を見ると、目が合った。
「ただいま」
黒須がバルコニーの照明を点けた。その瞬間はっきりと姿が見える。
朝見た、チャコールグレーの上着もベストもなく、ネクタイも外し、ワイシャツの二番目のボタンまでが外れていた。
ちらりと見えた鎖骨がセクシーというか、少しだけ目のやり場に困る。男性らしい首元にもときめいてしまう。
同居して今日で8日目。家での着崩した黒須の姿にまだ慣れない。
「早かったんだね」
ドキドキしているのを隠すように話しかけた。
「偶にはね」
黒須がテーブルの上に白いレジ袋を置き、私の隣の椅子に腰かけた。
長い足を組んで座る姿は絵になるというか、カッコイイ。
「春音も飲む?」
骨ばった長い指がレジ袋から缶ビールを取り出した。
「うん」
頷くと、はいって缶ビールをくれた。受け取る時に指先が少しだけ触れて、また鼓動が早くなった。意識しないようにしたいけど、黒須が近くにいると、普段よりも感覚のセンサーが強くなってしまう。
渡された黒い缶のビールはバーでも扱っているギネスの黒ビールだった。
黒いビールがあるっていう事をBlue&Devilに入ってから知った。普通のビールよりもこっちが好きになった。
まさか好みを知っていてくれたの?
黒須を見ると、目が合った。



