ふぅ……昨日はどうなるかと思った……。

 私の不注意で新さんに正体がバレてしまったし、その上私が安心するまでいてもらってしまった。

 この前の停電の時のデジャヴだと感じながら、安堵の息を吐く。

 だけど、バレたのが新さんで良かったとも思う。

 新さんには、バレてしまっても良いって思ってしまったから。

 でも……そう思う理由は未だ分かっていない。

 新さんのことを信頼しているから故だと私は思うけど、何か別の理由がある気が……。

 そんなことを考えながらも、私は生徒会室へといつも通り向かった。

「失礼します。」

 生徒会室の扉を開けながら、挨拶をする。

 その瞬間、いきなり誰かにぎゅっと抱き着かれてしまった。

 へっ……!?

 何が起こっているのか分からずに瞬きを繰り返していると、私に抱き着いてきた人が顔を覗かせて私を見上げてきた。

「先輩っ!無事ですかっ!?」

「と、都真君……?ど、どうしたの……?」

 見上げてくれたと同時に、都真君がそんなことを急いで尋ねてくる。