最強さんは魔術少女を溺愛したい。③ ~恋バトル本格開始の合図は生徒会加入~

「あ、明李君。申し訳ないんだけど……は、恥ずかしいから、は、離れて……ください。」

 私も恥ずかしくてどうにかなっちゃいそうだし、凄く目立ってる……。

 片言になりすぎて敬語にもなっちゃったけど、なんとか言葉を紡いでいく。

 あ、明李君っ、ごめんねっ……!

 心の中で明李君に向けて謝っていると、分かってくれたのか渋々と言った様子で離れてくれた。

 ふぅ……。よ、良かった……。

 抱き着かれることはいつものことだけど、ずっとは流石に恥ずかしい。

 少し不機嫌そうな明李君だったけど、私が微笑みかけるとすぐにぱあっと顔を輝かせてくれた。

 だけどまだ、少しだけ不機嫌そう……。

「むぅ~、栞が嫌がるなら無理にはしないけど……たまには、ぎゅってさせてねっ。」

「う、うんっ!た、たまになら……大丈夫だからっ!」

「ふふっ、栞ありがとうっ!」

 明李君、機嫌直してくれたみたいで良かった……。

 そのことで微笑みを零していると、ずっと黙っていた和向君が口を開いた。

「しーちゃん、生徒会のことね、新さんに相談してみたらどうかな~?きっと良い返事をくれると思うけど~……。」