う、うーん……どうしよう……。

 でも、そんな呑気に考えてる場合じゃなかった。

「ほんと目障りなのよっ!AnarchyにもZenithにも関係があるなんて……っ!」

「何でこんな地味子が相手にされてんのかわけわかんないっ!」

 その瞬間、頬をパチンッと凄い勢いで平手打ちされてしまった。

 その拍子に眼鏡まで足元に落ちてしまい、急いで顔を隠す。

 前髪が長いからバレる可能性はないと思うけど、一応念の為っ……!

 だけどそれも、意味を成す事はできなかった。

 両腕を女の子たちに押さえつけられてしまって、勢いよく投げ飛ばされる。

 ウィッグもその時ずれてしまったけど、そんな事は気にする事ができなかった。

「ふふっ、ここじゃあ誰にも見つからないだろうし、ここで大人しくしてれば。」

「えっ、ま、待って……!」

 女の子たちがクスクスと笑いながら、倉庫の扉を閉めていく。

 さっき投げ飛ばされた勢いで、倉庫の中に入ってしまったらしい私は大きな声を上げる。

 だけど女の子たちはそれが面白いのか、嘲笑うような笑みを残して倉庫の扉を完全に閉めてしまった。