最強さんは魔術少女を溺愛したい。③ ~恋バトル本格開始の合図は生徒会加入~

 た、確かに……疾風君と和向君の言い分も理解できる……。

 それに、私より優秀な人はいるはずなのに、どうして今更私に声をかけてきたんだろう。

 そんな考えが脳裏をよぎり、うーんと唸ってしまう。

「……栞は、僕のだもん。」

「え……?」

 その時、隣から明李君のそんな小さな声が聞こえてきた。

 ん?明李君、何て言ったんだろう?

 小さすぎて聞き取りにくく、私はさっきの言葉を聞く為にこう尋ねた。

「明李君、今何て言ったの?」

 確認するように明李君に聞くと、その瞬間明李君が力強く私のことを抱きしめてきた。

 その力がいつもよりも強くて、少し苦しいくらい。

 あ、明李君?ど、どうしたんだろう……?

 そう思い、明李君に再び聞いてみることにした。

 だけど……それは明李君の言葉によって遮られて言えなかった。

「栞は……僕のものなんだからっ!生徒会なんかに渡したくないっ!」

 大きな声でそう宣言した明李君に、思わず呆気に取られてしまう。

 私が……明李君のもの……?