男子三年バスケ試合の準備を整って、遂に試合が開始される。

「さぁって!やって参りました、男子三年バスケ試合!最初を飾るのは……おおっと、まさかの生徒会役員対決ですねぇ!生徒会推しにはたまらないものになるでしょう!」

 放送委員の人はマイクでより一層大きな声で、嬉しそうにそう言っている。

 観客席からもそれに便乗するように、たくさんのエールが聞こえてきていた。

 だけど私は、どういうことなのかさっぱり分からず首を傾げていた。

 生徒会対決……?それってどういうこと……?

 そう思い、選手のほうを見ようと身を乗り出そうとする。

 でもその前にいつの間に来ていたのか、都真君が丁寧に教えてくれた。

「先輩、あまり身を乗り出さないほうが良いですよ。先輩が死んじゃいます。」

「ふぇっ?し、死にたくないっ……!」

 都真君に牽制され、私は大人しく椅子に座り直した。

 ちなみにめいちゃんは皐月君のほうに戻ったらしく、もう姿は見当たらない。

 私が椅子に座り直したところで、都真君は一つ息を吐いてから口を開いた。