最強さんは魔術少女を溺愛したい。③ ~恋バトル本格開始の合図は生徒会加入~

「ええっ……。」

 ど、どうして私を……なの?

 抱きしめられるのなら都真君でもいいんじゃ……。

 そんなことをぼんやりと思い浮かべ、夕弥さんの腕から逃れられるように試行錯誤する。

 だけど男の人の力に勝てるわけなく、その抵抗さえも丸め込まれてしまった。

「ゆ、夕弥さんっ……!そ、そろそろ離してくださいっ……!」

「どうして?別に誰かに見られても困ることなんてないでしょ?それに、栞を抱きしめてると癒されるんだ。」

 い、癒し効果なんて私にはありませんっ……!

 心の中でそう訴え、その後すぐにはっと我に返る。

 確かに、夕弥さんの言う通り。誰かに見られたとしても困ることじゃない。

 ……なのに、どうしてだろう。

 ――新さんだけには、こんなところを見られたくないって思うのは。

 もちろんここは生徒会室だから、新さんが来ることはない。

 それでも、頭の中に浮かんできたのは新さんだった。

 前は全然そんなこと思わなかったのに、最近は小さくてもそう思うようになってしまった。