最強さんは魔術少女を溺愛したい。③ ~恋バトル本格開始の合図は生徒会加入~

 あっ、こんなお話してる場合じゃないっ……!

 宵闇さんの机の上にはまだたくさんの資料が置いてあるから、私も手伝わなくちゃ。

 そう思い、声をかけようと口を開く。

 でもその瞬間、おもむろに宵闇さんの腕を引かれた。

「……へっ?」

「ちょっとだけ、俺を癒して。」

 そう言い、宵闇さんは私を腕の中に包んでしまった。

 突然のことで抵抗できなかったこともあり、簡単には抜け出すことができない。

「よ、宵闇さん……!」

「ねぇ、何で俺は名前呼びじゃないの?」

 宵闇さんを大きな声で呼ぶと、そんな悲しそうな声色が聞こえてきた。

 そのせいでうっ……と押し黙ってしまい、何回も口を開閉させる。

 もしかして宵闇さん、名前呼びしてほしいのかな……?

 違うかもしれないけど今の宵闇さんを見る限り、そう考えるのが自然な気がした。

 宵闇さんはお兄さんっぽいから……なんて、ただの言い訳に過ぎない。

 私はそう考え、ゆっくりと口を動かした。

「夕弥さん……で良いですか?」

「うん。俺も栞って呼ぶから……もうちょっとだけ俺に抱きしめられてて。」