最強さんは魔術少女を溺愛したい。③ ~恋バトル本格開始の合図は生徒会加入~

 その様子がいつもとは尋常じゃなく落ち着きがなくて、震えもひどい。

「落ち着け。大丈夫だ。」

「だ、だって、私は……っ。」

 さっき止まった涙も、またじわっと滲んできてしまっている。

 俺は神菜を優しく自分のほうに引き寄せ、ポンポンと背中を叩いた。

 この様子からして、何かがあったのかは間違いない。というか、確定だろう。

 だがきっと来栖やZenith関係でないことを察し、どうすればいいか分からずにいた。

「ごめんなさい、新さん……。迷惑を、かけてしまって……。」

「迷惑なんて思うはずない。俺がいるから、安心しろ。」

「……ありがとう、ございます。」

 神菜はそう言い、俺の服をぎゅっと握りしめる。

 その力から推測するに、よっぽどのことがあったのかと分かる。

 おそらく過去の事だろうが、俺には尋ねる権利なんてない。

 神菜が話してくれないと、意味がないから。

 ……やっぱり来栖に、神菜を取られるわけにはいかない。

 分かっていたことだが、尋常じゃなく怯えている姿を見て改めてそう思った。