最強さんは魔術少女を溺愛したい。③ ~恋バトル本格開始の合図は生徒会加入~

『僕は絶対お前に勝って、神菜をAnarchyから奪ってみせる。覚悟しとけよ。』

 あんな戯言、俺も本気にはしていない。

 だが来栖に関する噂で、不穏なものを聞いたことがあった。

 ”来栖風羽は元宮神菜が絡むと、なりふり構わない”と。

 来栖に負けることはないだろうが、慢心は勝敗を分けてしまう。

 ……球技大会は、本気でやらないとな。

 Zenithの奴らに、神菜を譲ってたまるか。

 俺は爪が食い込むほど拳を強く握りしめ、怒りを必死になって抑えた。



「新さん、あの……お話が、あるんです……。」

 神菜といつもと同じように夕食後、まったりとくつろいでいるとそんなことを不意に言われた。

 神菜は俺に正体がバレてからは、二人の時は変装していない本来の姿でいる。

 その泣きそうな表情からして、なんとなく何を言われるかは予想がついている。

「改まって、どうした?」

 俺はバレないように小さく息を吐いてから、神菜を頭を優しく撫でる。

 とりあえず、落ち着かせてやらないとな。

 神菜はすぐに溜め込んで、玄関まで耐える癖がある。

 それに加え、申し訳なさを過剰に抱いてしまうときがあるから、落ち着かせてやらないといけない。