だったら、この勧誘は断ったほうが良いと思う。

「創さん。あの……その言葉は嬉しいのですが、私にはきっとできないと思います。理事長から任されている、魔術師の仕事もありますし……。」

「どうしても、ダメですか?」

 私がたどたどしい口調で創さんに思ったことを伝えると、創さんは困ったようにしゅんと項垂れてしまった。

 うるうるとした瞳でまっすぐに見つめられ、うっと言葉に詰まってしまう。

 そ、そんな瞳で見つめないでくださいっ……!

「神菜さんが入ってくれれば、生徒会の仕事ももっと捗ると思ったんですが……。お願いです、どうか入っていただけませんか?」

「……うっ。」

 そんな風に懇願されて、その時に私はある事に気付いた。

 創さんがこんなに頼み込んでくるなんて、もしかしてよっぽど生徒会は切羽詰まっているのかな?

 いつも余裕そうな創さんがここまで必死になってお願いしてくるなんて……それほど大変だってことだと思う。

 そう考えると、断ってしまうのがなんだか酷いことをしているような気になって、私は思わずこう言ってしまった。