最強さんは魔術少女を溺愛したい。③ ~恋バトル本格開始の合図は生徒会加入~

 僕のほうが父さんより力は強いけど、今はそれさえも恐ろしくなってしまった。

 本当に……正真正銘の、クズだ……っ。

「本当に、ごめんなさ――」

「謝らないでください、来栖さん。私、謝ってほしいわけじゃありません。顔を上げてください。」

 ……そんなわけない。いくら優しい神菜でも、あんなことされれば謝罪を求めるはず。

 なのに、どうして……っ。

 だけど僕は神菜の言う通り、恐る恐る顔を上げて神菜を見つめた。

 神菜はその瞬間、周りを確認してから自分に頭に手をやって、黒髪を外した。

 長い黒髪の中から見えたのは、やっぱり紛れもない神菜の綺麗な髪で、奈落の底に叩きつけられたようだった。

 神菜だと認識させられて、目の前が真っ暗になる。

 僕は……本当に取り返しのつかないことを……。

 いくら人間が嫌いだからってあんなダサいことして……結局は自分に返ってきてる。

 だから神菜は、僕の元に来て暗闇から出してくれたんだろうな。

 今更そう思ったって仕方ないけど、改めて神菜の優しさを痛感した。