最強さんは魔術少女を溺愛したい。③ ~恋バトル本格開始の合図は生徒会加入~

「君は僕にされたことを忘れたの?僕が濡れるのなんて、君には関係のないこと。だから、ざまぁみろとか思わないの?」

 そう言う来栖さんの表情は、どこか切なそうで苦しそうなもの。

 私はそれを見て一瞬だけ息を呑んだけど、ゆっくりと言葉に表した。

「確かに私には関係のないこと、だと思います。でも……見て見ぬふりなんて、できなかったんです。」

 お人好しだってみんなに言われるけど、本当にその通りなのかもしれない。

 それでも私は、目の前で傷つく人を放っておくことなんてこと、できなかった。

 知っている人なら尚更だし、知らない人でも助けていたと思う。

 あの行動が来栖さんの役に立ったのかは、私には分からない。

 もしかしたら嫌だったかもしれないし、余計なお世話だったかもしれない。

 でも、私は……。

『この子を助けていただいて、ありがとうございましたっ!』

 ……傷つけられそうな人を、傷つけられた人を、無視はできない。

「迷惑になってしまったのなら、ごめんなさい。だけど来栖さんがびしょびしょにならなくてよかったですっ!」