球技大会まで後一週間になり、みんなも凄く意気込んでいる。

 みんなは優勝を取りたいらしいけど、私はめいっぱい楽しみたい。

 も、もちろん優勝も狙ってる。

 でもそれ以上に、みんなとの思い出を作りたいと思っている。

 私からしたら、学校行事ができるのはこれっきりかもしれないし……。

 もし仕事が遂行できて、もうこの学園に居られなくなったら学校行事なんてできない。

 そう思うと、やっぱり寂しいけど……。

 だ、だけど、そんな時が来る前に今を楽しまなくちゃ……!

「神菜、最近やたらとZenithの輩の行動が活発になっているんだが……何か知ってるか?」

「え……?Zenithが……?」

 いつものように夕食を取った後、ゆったりとしているた時突然隣にいた新さんにそう尋ねられた。

 その新さんに言葉に、うーんと考え込む。

 この前咲空さんとは仲良くなったけど、これといって思いつく事はない。

 ど、どうしてだろう……?

「ごめんなさい……。私も今、初めて知りました……。」

 自分が情報通じゃないのは知っているから、申し訳なくてしゅんと肩を落とす。