最強さんは魔術少女を溺愛したい。③ ~恋バトル本格開始の合図は生徒会加入~

 ぽかんと呆気に取られている柊木栞の腕を無意識に掴み、人気のない場所に強制的に連れて行く。

 ……なんか俺も、おかしいな。

 普段女と関わらない俺が、関わりたくない俺が、自分からこんな奴の腕を掴むなんて。

 だけど嫌な気は全くなく、ただひたすら無言を貫いてある場所に連れて行った。

 人気のない非常階段に着き、掴んでいる腕を離す。

 柊木栞のほうを振り返ると、腕が痛いのか一生懸命さすっていた。

 ……少し強く掴みすぎたか。

 心の中でいつもはしないであろう反省をし、柊木栞にまず真っ先にこの事を確認した。

「お前は、どうして俺を怖がらない?」

 さっきもそうだったが、こいつは俺に恐怖感を抱いている素振りがない。

 それどころかこいつは俺の言葉を聞いて、きょとんと素っ頓狂な声を出す始末。

「……え?」

 本気で理由が分かっていないような声色に、柄にもなく苦笑いを零したくなった。

 こいつ本当に、何なんだよ。

 俺は十分トラウマになる行為をこいつに行った。

 普通なら、こんなけろっとはしていられない。