最強さんは魔術少女を溺愛したい。③ ~恋バトル本格開始の合図は生徒会加入~

 そんな腕をさすりながら、私は五十嵐さんのほうに視線を向けた。

 この前は圧倒的に嫌悪感をむき出しにしていたのに、今は落ち着いている。

 ……というか、感じ取ることができない。

 五十嵐さんは何かを考えているのか口を閉ざしていたけど、その直後こう言った。

「お前は、どうして俺を怖がらない?」

「……え?」

 だけど、五十嵐さんからそんなことを言われて変な声を出してしまう。

 どうして怖がらない……?そんな風に見えているのかな……?

 私は十分怖がっているほうだと思うし、少しだけ……五十嵐さんには申し訳ないけど、危機感だって持っている。

 怖いわけじゃないけど、警戒していないわけでもない。

 私は何て答えようか少し考えた後、ゆっくりと自分の思っていることを口にした。

「怖がっていないわけじゃないです。今も、少しだけ危機感はあります。」

 五十嵐さんは副代表だから、きっと強い。

 魔力量が来栖さんと同質のものを感じることができるし、魔術技術も高いと思う。

 それに見た目も……少し怖く見えてしまうから、怖いと無意識に思ってしまった。