最強さんは魔術少女を溺愛したい。③ ~恋バトル本格開始の合図は生徒会加入~

 新さん、私の意見を優先してくれるなんて……優しすぎる。

 そう思ったけど、新さんの気持ちを無下にしたくないと考え、ぽつりとこう零した。

「生徒会に、入りたいです……!」

 こんな私で良いのか、私じゃ役不足なんじゃ……。そんな考えが脳裏をよぎるけど、やってみたい。

 生徒会の皆さんの役に立てるなら本望だし、創さんの役にも立てるんじゃないか。

 小さな声でそう呟くと、新さんはふっと微笑みかけてくれた。

「栞がそうしたいなら、俺は全力で応援する。だが……無理だけはするな。生徒会には魔族の奴らもいるんだ。」

 魔族。その単語に思わず肩を震わせる。

 まだ魔族に対して恐怖心があるのか、少しだけ怖くなってきた。

 だ、だけど、ここで入らないって言ったら意思が弱すぎる……!

 魔族ってだけで怖くなったら、仕事にも影響が出るから治しておかないと……。

「だ、大丈夫ですっ!私、精一杯頑張り……」

 そこまで言って、私はある事に気付いてしまった。

 もしかして……生徒会に入れば、こうやって新さんとお話ができなくなる……?