公園から一番近くにあったレディースクリニックに、
一夜に連れられやって来た。
流石に場所が場所だからか、早瀬さんや護衛の人達は病院内迄は入って来なかった。
その病院は、医師が多いクリニックだからか、それ程待たされず診察を受けれた。
診察と言っても、女医の先生に口頭で少し質問されて、
処置室で女性の看護師さんから、アフターピルを渡され、その場で飲んだ。
15分程待機した後、待合室へと戻ると、一夜は変わらずソファーに座っていて、
スマホでパズルゲームをしていた。
「真湖ちゃん、おかえり。
大丈夫?」
一夜は私に気付き、ゲームを辞めた。
そんな一夜の隣に、腰を下ろす。
「うん。大丈夫…」
アフターピルの副作用の説明は受けたけど、特に今の所は何もない。
それどころか、これでもう妊娠しないと安心して、
逆に体調が良くなった気さえもする。
「一夜、私保険証持ってなくてごめんね」
此処に来る前にも、それは伝えている。
だから、今日は全額自費診療。
保険証を後日持って来たら、負担分を返金してくれるとは受付の時に説明を受けたけど。
「いいよ。大した金額じゃないだろうし。
俺が無理矢理病院に連れて来たから」
この感じだと、私が病院代を払うと言っても、きっと一夜はそれをさせないだろうな。
この病院代に限らず、一夜は何から何迄、お金を出してくれる。
それにもう私は慣れてしまったのだけど、
今日はちょっと、躊躇ってしまう。
「一夜、本当にごめんなさい…」
「こっちこそ、大袈裟にしてごめん。
ちょっとツテを当たれば、ピルくらい手に入るんだけど、ネットで海外から買ったようなものだろうから。
やっぱり、真湖ちゃんの体の事を考えたら、病院でちゃんとしようって」
「ありがとう…」
「俺も中で出したし」
そう言われ、そうなのかと思ってしまった。
やはり一夜は、自分の子供でも私が妊娠したら困るのだろう。
此処に来てから、妊婦さんが沢山居て、
その妊婦さんに付き添っている、旦那さんも何人か居て。
みんな幸せそうで、見てて辛かった。
一夜とは、この幸せが手に入らない。
一夜に連れられやって来た。
流石に場所が場所だからか、早瀬さんや護衛の人達は病院内迄は入って来なかった。
その病院は、医師が多いクリニックだからか、それ程待たされず診察を受けれた。
診察と言っても、女医の先生に口頭で少し質問されて、
処置室で女性の看護師さんから、アフターピルを渡され、その場で飲んだ。
15分程待機した後、待合室へと戻ると、一夜は変わらずソファーに座っていて、
スマホでパズルゲームをしていた。
「真湖ちゃん、おかえり。
大丈夫?」
一夜は私に気付き、ゲームを辞めた。
そんな一夜の隣に、腰を下ろす。
「うん。大丈夫…」
アフターピルの副作用の説明は受けたけど、特に今の所は何もない。
それどころか、これでもう妊娠しないと安心して、
逆に体調が良くなった気さえもする。
「一夜、私保険証持ってなくてごめんね」
此処に来る前にも、それは伝えている。
だから、今日は全額自費診療。
保険証を後日持って来たら、負担分を返金してくれるとは受付の時に説明を受けたけど。
「いいよ。大した金額じゃないだろうし。
俺が無理矢理病院に連れて来たから」
この感じだと、私が病院代を払うと言っても、きっと一夜はそれをさせないだろうな。
この病院代に限らず、一夜は何から何迄、お金を出してくれる。
それにもう私は慣れてしまったのだけど、
今日はちょっと、躊躇ってしまう。
「一夜、本当にごめんなさい…」
「こっちこそ、大袈裟にしてごめん。
ちょっとツテを当たれば、ピルくらい手に入るんだけど、ネットで海外から買ったようなものだろうから。
やっぱり、真湖ちゃんの体の事を考えたら、病院でちゃんとしようって」
「ありがとう…」
「俺も中で出したし」
そう言われ、そうなのかと思ってしまった。
やはり一夜は、自分の子供でも私が妊娠したら困るのだろう。
此処に来てから、妊婦さんが沢山居て、
その妊婦さんに付き添っている、旦那さんも何人か居て。
みんな幸せそうで、見てて辛かった。
一夜とは、この幸せが手に入らない。



