少女は完璧主義であった。
 彼女は毎日、彼女自身を責め続けた。
 誰かをいじめ、傷つけたこと。
 学校に行っていないこと。
 まともに生活していないこと。
 普通の人間のできることができないこと。
 異常であること。
 彼女は自身を責め続ける中で、その思考の過程の上に小さな怪物を生み出していた。
 その怪物は、少女が布団にくるまって社会から孤立したときに育つ。
 暗闇の中で彼女が自身を責めるたび、少しずつ、また少しずつ大きくなっていくのである。
 怪物は、日に日に凶暴になっていった。