「では次に――――」




外から賑やかな声が漏れ聞こえてくる、放課後の生徒会室。

逢見(おうみ)くんに誘われて生徒会執行部に入ったわたしは、先輩達と一緒に週始めの定例会議に参加していた。




「――について、意見のある人は?」




柔らかな声で司会進行を務めているのは、生徒会副会長の矢吹(やぶき)(よう)先輩。

いつも優しく微笑んでいる矢吹先輩は、何を隠そう、黒羽(くろば)くんと同じ“思い出の倉庫”にいた人で……。


この生徒会室で初めて会った時は、本当にびっくりしたな。




『失礼します、入部希望の逢見(おうみ)(つかさ)です』


『同じく、市松(いちまつ)苑香(そのか)です』