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「3ヶ月の停学ねぇ……ハハッ、なかなか重いの食らったな」




お世辞にも綺麗とは言えない、雑多な物と生活感が溢れるリビングで、詠二(えいじ)はケロッと笑う。

当の報告を持ち帰った黒羽皇輝(くろばこうき)は、義兄とは正反対に視線を落としていた。




苑香(そのか)を、巻き込んだ……」


「起こっちまったことをクヨクヨ気にすんな。それに、皇輝がそんなことを考えてたら苑香に失礼だぞ?」




詠二に背中を叩かれると、皇輝はその言葉の意味を問うように視線を上げる。

落ち着いた笑みを湛えた詠二は、諭すように告げた。




「苑香はお前を心配して冒険したんだ。手痛い結果も受け止めてやらねぇと、苑香の“心配”が踏みにじられるだろ」


「でも……苑香が殴られたことを、よかったことになんてできない」