「すいません」
保健室までやって来ると、薬品の匂いがツンと鼻をさす。
「あらあら。どうしたの?」
千紗を抱えた俺を見て、保健室の40代の女の先生が駆け寄ってきてくれた。
「それが、教室でいきなり倒れて……」
「顔色が良くないわね。悪いけどあなた、ベッドまで運んでくれる?」
俺は先生に言われた通り、一番近くのベッドまで千紗を運んでそっと寝かせた。
「スゥスゥ……」
千紗の寝息を聞いて、ほっと胸を撫で下ろす。
「うん。熱はないみたい。顔色は少し悪いけど、よく寝てる。うっすらと目の下にクマができてるから、もしかしたら睡眠不足かもしれないわね」
睡眠不足。
もしかして俺のせい……?



